体調を崩しずっと会社休む(笑)。厄も無く、六星占術では悪くない年にあたる今年。そてにしては、幸先悪くないかい(笑)?
年始に読んだ本があまりにも印象的だった。「おそめ」っていう和服の似合うペッピンさんの石井妙子さんが書かれた本。通称「おそめ」さんという、ご健在の上羽秀さんの生涯をつづった作品。実におもしろい♪おそめさんは、「伝説の銀座マダム」、「空飛ぶマダム」と言われた人。若いころは祇園の芸妓。その後京都にバーを開き、そして銀座にも進出。当時の時の人、川端康成や、小津安二郎や、私の大好きな白洲次郎さんも贔屓にしていたそうな。
生い立ちから今までをつづっているのですが、まだご健在のおそめさんから話を聞くでなし、彼女に関わった人から話を聞いて成り立った本です。おそめさんは自分のことは語らない。
おそめさんは写真で見るとそうではないんですが、実際は誰しもが惹き付けられるオーラがあり、特に男性は守ってあげたいという気持ちになったようです。その証拠に各界の要人が虜になっていますからね。自分からはぺらぺらしゃべることなく、人の話を聞く人だったそうです。
それでていて、浮世離れした生き方、お金の感覚はまるでなかったと言います。入ってきたお金は全部出て行っちゃう。何に出て行くかというと、自分の身の回りのものではなく、チップとして出て行くそうな。自分の身なりには興味はなくいつも質素。ご飯を食べに行けばそこで、車に乗ったら運転手にと、とにかくチップをばらまいていたそうです。お金はまわさないと流れないという考えのもと手元に残るお金はほとんどなかったそうな。
時代が生んだヒロインであり、一時代が過ぎると衰退しますが、その衰退した後のおそめさんがかっこいいんです。自分がお世話になったお客さんがお店に来なくなったとしても入院をしたらお見舞いに、お客さんの奥さんが寂しがらないようにとテレビを贈ったりと、心のある関係を常に保っていた人でもあります。
おそめさんには生涯愛し続けた人がいて、その相手には奥さんと子供がいたけど、おそめさんは離婚はさせず、その家族を丸ごと面倒をみたという、ある意味すごい人です。その相手の子供が大女優の富司純子さんです。
京都と銀座にお店を出していたので一時は東京と京都の往復を当時は珍しい飛行機を使いて、そこから「空と飛ぶマダム」とも言われた。
とにかく彼女の生き方、考え方に感銘を受け、自分もそうあれたらなと思う部分がたくさんあった。
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